
大学生におすすめなパソコン選び方
概要
大学生活においてノートパソコンは、もはや教科書や筆記用具と同じくらい重要な道具になっています。特に最近は授業の配布資料や課題の提出がオンラインで行われることも多く、大学によってはレポートの提出はWordやPDF形式でのデータ提出が必須になっていたり、オンライン講義でZoomやTeamsなどの会議ソフトを利用したりするケースが一般的になっています。したがって、ノートパソコンを持っていないと学習そのものに支障をきたしてしまう場面が出てきます。そのため、大学生がノートパソコンを選ぶ際には「授業や課題をストレスなくこなせるか」「持ち運びやすく、日常的に使いやすいか」「4年間使い続けても性能が不足しないか」という3つの観点がとても大事になります。
重量や大きさ
まず考えたいのが本体のサイズと重さです。大学生は自宅だけでなく、教室、図書館、カフェなどあらゆる場所でパソコンを開く機会があります。そのため持ち運びやすさは非常に重要で、軽量なモデルを選んでおかないと、毎日バッグに入れて持ち歩くことが負担になりかねません。具体的には、重さが1.2キロから1.4キロ程度であれば、多くの学生が無理なく持ち運べます。これ以上重いと次第に疲れを感じるようになり、せっかく買ったパソコンを持ち歩かなくなる可能性もあります。また画面の大きさも使い勝手に直結します。13インチから14インチ前後が大学生にとって最もバランスが良く、持ち運びやすさと作業効率を両立できます。15インチ以上は見やすく作業が快適ですが、その分重くなり、カバンへの収まりも悪くなるので注意が必要です。
バッテリー
次に重要なのがバッテリーの持続時間です。大学での一日は長く、コンセントのある席が必ずしも確保できるとは限りません。授業が何コマも続くと充電できないまま数時間使い続けることになりますから、最低でも6時間以上、できれば8時間以上はバッテリーが持つモデルを選んでおいた方が安心です。最近の軽量ノートは省電力性能が向上しているため、条件を満たすモデルも多く存在します。
CPU
そして性能についてですが、これは後から変更が難しい部分なので慎重に選ぶ必要があります。CPUは処理速度に大きく関わり、インテル製ならCore i5以上、AMD製ならRyzen 5以上が標準的におすすめです。これなら文書作成やインターネット閲覧はもちろん、統計処理やプログラミング演習など少し重めの作業も問題なくこなせます。
メモリ
メモリについては8GBでも最低限は動きますが、授業中にブラウザで資料を開きながらTeamsやZoomを立ち上げ、WordやExcelで作業するようなシチュエーションでは容量が足りず動作が重くなることがあります。そのため、長く快適に使いたいなら16GBを選んでおく方が安心です。
ストレージ
ストレージについても注意が必要で、必ずSSDを選びましょう。HDDと比べて起動や動作速度が段違いに速く、日常的な操作の快適さに直結します。容量は256GBでも最低限の使用には足りますが、写真や動画を保存したり、ソフトを多くインストールしたりするとすぐにいっぱいになります。512GBあれば余裕が生まれ、4年間の大学生活を安心して乗り切れます。もし予算の関係で256GBを選ぶ場合でも、外付けSSDやクラウドストレージを併用するという選択肢があります。
GPU(グラフィック)
GPU、つまりグラフィックボードについては、用途によって必要性が変わります。一般的な文系学生や、レポートやプレゼン資料を作る程度であれば、CPUに内蔵されたグラフィック機能で十分です。しかし、工学系やデザイン系、情報系の学部で3Dモデリングや本格的な動画編集を行う予定がある場合は、独立GPUを搭載したノートパソコンを検討すると安心です。ただし独立GPU搭載モデルは重く高価になる傾向があるため、自分の専攻や趣味で本当に必要かどうかを見極めることが大切です。
キーボードやカメラ・マイク
さらに見落としがちですが、大学生にとってはキーボードの打ちやすさとカメラ・マイクの品質も重要です。大学生活ではレポートや論文を大量に書くことになるため、タイピングが快適かどうかは学習効率に直結します。またオンライン授業やゼミ発表ではカメラとマイクの品質が悪いと授業に支障が出る可能性があります。最近のモデルは標準的に高品質なカメラとマイクを備えていることが多いですが、購入前にレビューを確認するのが無難です。
予算
予算の面では、10万円前後のノートパソコンでも大学生活を送る上で最低限の性能は備えていますが、余裕を持たせて15万円前後を用意すると4年間快適に使えるモデルを選びやすくなります。30万円以上するハイエンドモデルは基本的には必要ありませんが、映像制作や3Dゲームを趣味として楽しみたい人にとっては検討する価値があります。ブランドについて言えば、MacBook Airはデザイン性や軽さ、そして長時間のバッテリー持続で特に文系学生から人気があります。一方で、理系学生や特定のソフトウェアを使う必要がある人にはWindowsノートの方が現実的です。国内メーカーのNECや富士通、東芝系のDynabookに加え、海外メーカーのレノボ、HP、DELLなどはコストパフォーマンスの高いモデルを展開しています。
まとめ
まとめとして、大学生にとって理想的なノートパソコンは「軽量で持ち運びが苦にならず、バッテリーが長持ちし、CPUはCore i5またはRyzen 5クラス以上、メモリは16GB、ストレージは512GB SSDを搭載したモデル」と言えます。これを基準に選んでおけば、文系理系問わず、授業や課題、研究活動を通して4年間安心して使い続けることができるでしょう。